新しい血圧の薬の開発(追記)
今年2月に新しい降圧剤(アルドステロン合成酵素阻害剤:バクスドロスタット)の紹介をしました。このときのBrigHTN研究は良い結果が得られていたのですが、次に発表されたHALO研究は思わしくない結果でした。ここに追記します(American College of Cardiology (ACC) Scientific Session/World Congress of Cardiology (WCC) 2023の発表)。
HALO研究の対象は、ACE阻害剤/ARB、ACE阻害剤/ARB+降圧利尿剤、あるいはACE阻害剤/ARB+カルシウムブロッカーを服用していて収縮期血圧が140mmHg以上の方、249人です。バクスドロスタット(0.5mg、1mg、2mg)あるいはプラセーボ(偽薬)群に無作為に分け、それぞれの薬を服用してもらいました。
収縮期血圧の低下は、バクスドロスタット群(0.5mg群で 17 mmHg、1mg群で 16 mmHg、2mg群で 19.8 mmHg)とプラセーボ群(16.6 mmHg)で差がありませんでした 。
薬をきちんと飲まなかったのではないか、と考察されていますが、どうでしょうか。第2相の治験研究はあと2つが進行中であり、その結果が待たれます。
令和5年3月31日
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