糖尿病の猫にもSGLT2阻害薬
これまで糖尿病猫には糖尿病の飲み薬がなく、食事療法とインスリン注射で治療されていました。食事療法はともかく、インスリン注射は飼い主にとってわずらわしい負担でした。
米国の話ですが、2022年12月に猫用のSGLT2阻害薬(尿糖を増やして血糖を下げる薬)が認可されました。私も知らなかったのですが、猫に限らず、動物用の糖尿病飲み薬の認可は初めてのようです。
認可されたのは、ベクサキャット(ベクサフロジン)です。ベクサキャットの有効率は高く、80%以上の糖尿病猫で血糖改善効果が認められました。
ベクサキャットを適切に使うためには、飼い主による観察(ケトアシドーシスなどの副作用チェック:食欲低下、活動性低下、嘔吐・下痢、歩けない座れない)も必要です。
ベクサキャットはフレーバーを付けた錠剤で提供されます。残念ながらインスリンを必要とする猫には使えません。日本でも使えるようになると良いですね。
令和5年1月27日
一覧に戻る