日本人の食事に含まれる塩分
日本人の普段の食事に含まれる食塩量について論文がでましたので紹介します(J Nutri Sci 2022)。
調査が行われたのは福島県で、79人が参加しました。1ヶ月間の食事調査と尿中ナトリウムをみています。
各食品の1週間当たりの摂取回数(皿)は
(1) 主食(穀類)では、白米9.8回、味付け飯3.8回、パン3.1回、ラーメン0.6回、他の麺類1.5回、他の穀類1.2回、穀類なし1.2回、(2) 副食では、魚/肉類13.4回、野菜類11.8回、乳製品3.0回、果物4.8回、(3) その他の食品は、味噌汁4.3回、他スープ類0.8回、漬物/佃煮2.3回、スナック4.3回 でした。
各食品の1皿当たりの推定塩分量は
味付け飯1.3g、パン1.9g、ラーメン3.2g、他の麺類2.2g、他の穀類1.4g、魚・肉類1.5g、野菜類0.9g、漬物0.7g、味噌汁1.4g、他スープ類1.5gでした。
1食事あたりの食塩量は、
穀類の種類によらず3gでした。料理別にみると、魚や肉類の料理から摂る食塩量が最も多く、35%を占めていました。次に多かったのが野菜料理からで19%でした。漬物・佃煮類3%、みそ汁11%でした。
魚・肉類、野菜料理は白米との組み合わせが多く、ラーメンとの組み合わせは少なかった。乳製品はパン食の時に多く、果物は穀類の種類と関係しませんでした。
バランスをとりつつ塩分を減らすには (1) 白米の回数を多くし、(2) 魚・肉類の味付けを薄くし、(3) 野菜を多く摂ることを勧めています。
また、(4) 麺類は塩分が多く、魚・肉類料理が減るので回数を減らし、(5) 乳製品はパン食で多くなるが、パンには食塩が含まれているので副食の塩分量に注意する。(6) 果物をよく食べることを勧めています。
令和4年4月11日
一覧に戻る